親知らずが生えてきても慌てずに
親知らずが生えてきたとお悩みの方はいらっしゃいませんか。
20歳を過ぎた頃に生えてくることから、親も知らない頃に生えてくる=親知らずと呼ばれています。
人間の永久歯は28本あり、親知らずを含めると32本あります。
しかし全ての方に32本生えてくるわけではありません。
顎の影響などにより生えてこなかったり、斜めや横向きに生えてきてしまった方もいるのではないでしょうか。
親知らずの周辺に異変があったり、もし生えてくることがあったりしても、慌てずに歯科医院を受診しましょう。
こちらのページでは、親知らずの内容についてご紹介しています。
-
目次
こんなお悩みありませんか?
- 親知らずが痛む
- 親知らずの周りが腫れてきた
- 親知らずの周辺に汚れがたまりやすい
- 親知らずを抜くべきかどうか知りたい
- 親知らずがあるのか知りたい
- 定期的に親知らず周辺をクリーニング
できる医院を探している
親知らずの特徴・原因
親知らずは通常で生えてくるか横や斜めで生えてくるかなど状況によって治療法が変わってきます。
まずはご自分の親知らずがどの状態か見極め、治療法を選択することが大切です。
親知らずの種類と特徴
●まっすぐに生えているタイプ
全く問題なくきれいにまっすぐ生えているタイプです。
前の歯を押すなどのリスクはありませんが、一番奥の歯であるため虫歯にはなりやすく、注意が必要です。
丁寧に清掃を行い、そのまま使い続けている方も多くいらっしゃいます。
●斜めに生えているタイプ
斜めに生えている中でも、親知らずが歯肉の中に埋まっている場合とそうでない場合があります。
・埋伏している
歯肉の中に半分歯が埋まっている状態です。
これは半埋伏と呼ばれ、歯の上に歯肉や骨がかぶっていることから、そこに汚れが溜まりやすい状態です。
場合によっては一般の歯科医院で抜くことができますが、埋もれ方によっては総合病院で抜歯となるケースもあります。
・埋伏していない
斜めに傾いている状態ですが、歯肉や骨などがかぶっていない親知らずです。
頭をしっかり出していても斜めに生えているため、周りの歯への影響が懸念されます。
しかし、頭をしっかり出していれば、抜歯は比較的簡単に済むこともあります。
●横になっているタイプ
・完全埋伏している
親知らずが完全に横に生えていて、かつ骨の中に埋まっている状態です。
横に生えた状態で親知らずが成長しようとすると、周りの歯に影響がありますが、外から何が起こっているのか分からないため、レントゲンを見て判断する必要があります。
・半埋伏している
完全に横向きになっていても、歯の一部が外に見えている場合もあります。
これは斜めに生えている埋伏歯と同じようなケースとなります。
●その他のケース
親知らずの状態は個人個人で違うため、完全に逆向きに生えている歯や、神経が通っている管に触れている歯など、さまざまな状態が考えられます。
抜歯がむずかしい処置は難抜歯と呼ばれ、全身の状態なども見ながら抜歯をする必要があるため、近くの総合病院へのご紹介となります。
親知らずを放置するリスク
●清掃がむずかしい
親知らずの清掃のむずかしさの理由はいくつかあります。
まず横向きや斜めで生えている場合は、前の歯と隣り合っている部分の清掃がむずかしいため、そこから虫歯や歯周病になる危険があります。
また歯肉がかぶっていると、その間に汚れが残り、炎症が起こります。
その他きれいに生えていても、一番奥のため歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病の原因になります。
●前の歯に影響がある
親知らずが斜めや横向きに生えている場合、その状態で伸びようとすると、前の歯を押してしまうことがあります。
そのため、前の歯の歯根の吸収が始まり、親知らずだけでなく前の歯も一緒に抜歯になってしまう可能性があります。
また前の歯が押されるだけでなく、他の歯にも影響がおよび、お口全体の歯並びが変わってしまう場合もあるので注意が必要です。
●蜂窩織炎など
親知らずの周りは炎症を起こしやすいため、炎症が骨にまで波及してしまう場合があります。
上顎骨では炎症が上の上顎洞に抜ける可能性がありますが、下顎には炎症が抜けていくスペースがないため、骨に沿って波及してしまうことがあります。
そうなると歯だけの問題では済まなくなります。
周りの組織への影響も考えて、親知らずは放置せず歯科医院を受診するようにしましょう。
抜歯の適応かどうかについて
親知らずが抜歯の適応かどうかは、患者様それぞれの状態によって判断します。
しかし、おおまかには次のような基準で抜歯の適応になるかどうかが決まります。
抜歯しなくてもよいケース
●きれいに生えている
親知らずがとてもきれいに生えていて、何の問題もなく使えている場合は、抜歯の必要はありません。
ただし一番奥の歯のため、歯ブラシが届きにくく虫歯になりやすいということは知っておきましょう。
きれいに使えば小臼歯などを失ってしまった時に、自分の歯としてその部分に移植を行うことができる場合もあります。
●全く問題のない完全埋伏歯
レントゲンを撮ったら骨の奥の方に親知らずが埋まっていたというケースは多くあります。
その親知らずが何年も何の変化もなく、痛みやその他の組織への影響が見られない場合は、そのまま経過観察になるケースもあります。
これら除き、何かしらの痛みや違和感を感じる場合には抜歯をおすすめしています。
抜歯後の痛みや腫れが気になる方はまずはご相談ください。
しっかりカウンセリングした上で抜歯するかどうか判断をします。
親知らずの代表的な
治療期間・治療過程
親知らずは何度も痛む場合が多い
親知らずが1度炎症を起こすと、治ったと思っても再発することが多いです。
そのため1度痛みが出た場合は、歯科医院を受診し経過観察をし、処置が必要かどうか判断する必要があります。
親知らずの治療法
●レントゲン撮影
まずは親知らずがどのような状態にあるのか、レントゲンを撮影して確認します。
特に骨の中に埋まっている場合は、下歯槽管という神経や血管が走っている管に当たってしまう可能性もあります。
レントゲンでむずかしい場所だと判断された場合は、近くの総合病院での抜歯になります。
またCTを撮影し、立体的に親知らずの状態を判断することで、抜歯のリスクを減らします。
●麻酔
当日お越しいただいたら、術野を消毒し、表面麻酔、浸潤麻酔を行います。
必要によっては伝達麻酔を行うこともあります。
●分割
親知らずがまっすぐに生えていて、頭をうまく鉗子でつかめるようであれば、そのまま抜歯することもあります。
斜めに生えていたり、横向きに生えている場合は分割を行います。
また半埋伏の場合は、上に骨が被っている可能性もあるため、歯肉の切開と骨切削が必要な場合もあります。
●抜歯
歯を抜去します。
基本的に麻酔をしているため痛みを感じにくいですが、痛みを感じた場合には我慢せずお伝えください。
●止血
必要であれば縫合を行います。
その後、止血をします。
ガーゼをかんでもらい、重要な血管などを傷つけていないか確認するために、10分ほどお休みいただきます。
10分後にきちんと血がとまっていればお帰りいただけます。
●メンテナンス
翌日、消毒と一緒に、感染を起こしていないかのチェックをします。
必ず予約をお取りになりお越しください。
親知らずの治療期間・治療過程
最初にレントゲンを撮ってから抜歯するまで、最長でも1か月程度かかることがあります。
抜歯後は、歯肉の治癒には2週間程度、歯槽骨の治癒には長ければ1年程度の時間がかかります。
きちんとした密度の高い骨になるまでにはそれなりの時間がかかります。
しかし、下顎の神経麻痺などが起こらない場合は、特別なフォローは必要なく、定期検診の中で問題がないかお伺いするような形になります。
親知らずに対するセルフケア・予防
親知らずは、1度抜いてしまえばその後のフォローは特に必要ありません。
問題はお口の中に親知らずが残っている場合です。
きれいに生えていても、奥まで歯ブラシが届きにくいことから、清掃にはそれなりの技術が必要です。
小臼歯抜歯などをしなければならなくなった時に備えて、きれいに使っておくと、もしもの時は自家移植が可能になります。
親知らずのセルフケア
●フッ素入り歯磨き粉の使用
一番奥の親知らずは、どうしても虫歯になりやすい傾向にあります。
そのためフッ素入り歯磨き粉で磨き、虫歯を防ぎましょう。
●歯間の清掃
親知らずとその前の歯の間もきちんと清掃しましょう。
傾いていればなおさら汚れが溜まりやすいといえますが、きれいに生えている状態でも、一番奥の隣接面には汚れが溜まりやすい状態になります。
日々のお手入れの中できちんと汚れを除去し、溜まらないようにしましょう。
親知らずのメンテナンスについて
定期検診で異変を見逃さない
●セルフケア
親知らずをお口の中に残した場合、丁寧なセルフケアがとても大切になります。
歯は1本1本異なる役割を担っているため、多くの歯を健康な状態で使えるとメリットが多いといえます。
しかし親知らずは基本的にそれを上回るデメリットがあるため、抜いてしまうケースが多いのです。
それでもお口の中に残して使って行くからには、丁寧なケアが必要です。
歯科医院でのプロフェッショナルケアを受けることはもちろんですが、基本的にはご自宅でのセルフケアが何より大切となります。
●定期検診
ご自宅で落とせる汚れは、お口全体の90%程度といわれています。
そのため定期的に検診に行き、きれいにする必要があります。
定期検診ではスケーリング、クリーニングをはじめご自宅ではできない歯の清掃を行います。
特に親知らず周辺は汚れがたまりやすいため、定期検診を受け、いつもきれいに保っておくようにしましょう。
また歯科医院に行けば、もし親知らずを残している場合でも、レントゲンでその状態を確認することができます。
よくある質問
-
親知らずを抜く時痛みはありますか。
-
表面麻酔、浸潤麻酔、場合によっては伝達麻酔をしますので、処置の時はほとんど痛みはありません。
もし痛みが消えない場合は追加の麻酔を行うこともできますのでお申し付けください。
-
どのくらいの期間で治癒すると考えればよいですか。
-
歯肉の治癒には2週間程度、歯槽骨の完全な治癒には半年から1年程度の時間がかかるといわれています。
-
抜歯に後遺症はありますか。
-
万が一下歯槽神経を傷つけてしまった場合、痺れのような症状が残ることもあります。
しかしこれもビタミン剤などの投与によって軽快してくることも多くあります。
このようなむずかしい場所になりそうな時は、抜歯をする時点で、全身への対応も含めて近隣の総合病院へのご紹介になります。
-
親知らずが繰り返し痛む場合は抜歯が必要ですか。
-
親知らずは1度痛むと、その後治ったように思えてもまた痛みを繰り返す傾向にあります。
これを放置してしまうと、気づかないうちに炎症が波及したり、前の歯の神経に影響があったりと、気がついた時には重症ということになりかねません。
繰り返し痛む場合は、治まるからといって放置せず、歯科医院を受診しましょう。
-
親知らずは必ず抜歯しなくてはいけませんか。
-
きれいに生えている場合と、全く症状のない完全埋伏歯は抜歯が不要となります。
しかし痛みや腫れがある場合にはさまざまな不調症状を引き起こす可能性もあるため、抜歯をおすすめしています。
抜歯すべきかどうか迷っている方にはカウンセリングも行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
-
親知らずにもフッ素は有効ですか。
-
親知らずのセルフケアにはぜひフッ素入り歯磨き粉をご使用ください。
歯科医院でもフッ素塗布を行います。
どうしても虫歯になりやすい位置にあるため、フッ素でのケアがとても重要になります。
-
どのような場合に外部の歯科医院へ紹介になりますか。
-
親知らずが完全に埋もれている場合や、埋もれてる範囲が広い場合は、外部の総合病院へのご紹介になります。
また歯根が下歯槽管の近くにある場合も総合病院への紹介となります。
-
前の歯が痛む場合はどのような処置になりますか。
-
親知らずを抜くことで、前の歯の痛みが取れればそれで治療は完了となります。
しかし神経が興奮し過ぎてしまった場合や、歯根の吸収が始まっている場合、または炎症がどうしてもひかない場合は前の歯も抜歯になる可能性があります。
-
術後の消毒は必ず必要ですか。
-
翌日の消毒はそこに感染が起こってないかのチェックも兼ねています。
翌日にそのような状態になってないか確かめるためにご予約をしたうえで、きちんと歯科医院にご来院ください。
著者 Writer
- 竹前 力
- 生年月日:昭和56年9月5日
血 液 型:B型
出 身:長野県
ひとこと:子供のころ歯医者で痛い思いをしたため患者様にはなるべく優しい治療を心がけています。
●経歴
平成19年3月
東京歯科大学卒業
平成19年4月
歯科医院にて臨床研修
平成22年4月
島根大学歯科口腔外科勤務
平成22年4月
歯科医院勤務
平成29年11月
ピアシティ大利根歯科開院
●所属学会
口腔外科学会
顎顔面インプラント学会
診療案内
MEDICAL
一般歯科
当院の一般歯科についてのご案内です。
一般歯科には、虫歯治療、歯周病治療、義歯治療があります。
保険診療の範囲内で、患者様のご希望に沿った治療を行います。
予防歯科
予防歯科に重要なのは定期検診です。
定期検診に通って、虫歯や歯周病になる前にケアしておく必要があります。
3か月に1度の検診にお越しください。
もしお時間がない場合は、半年に1度でも、通うのをやめないことが大切です。
小児歯科
お子様の歯は大人の歯と違い、虫歯になりやすいという特徴があります。
注意すべき点がそれぞれの年齢によって異なるため、その時期に合った治療法や予防法を選択するようにしましょう。
矯正歯科
矯正治療は一般的に審美面の治療だと思われがちですが、かみ合わせなどの機能面を整えることもゴールの1つです。
もし歯並びをコンプレックスに感じている方は、ぜひ1度当院にご相談ください。
口腔外科
口腔外科の領域は、患者様が思っていらっしゃるより広く、当院でも、口内炎の治療、顎関節症の治療、親知らずの抜歯などを行っています。
むずかしい処置は総合病院の口腔外科へのご紹介になります。
審美歯科
当院の審美歯科では、審美補綴とホワイトニングの治療を行っています。
患者さまときちんとゴールを見据え、イメージを共有することで理想通りの仕上がりになるよう力を尽くしています。
インプラント
当院では安心、安全に配慮したインプラント治療を行っています。
インプラントの寿命を長持ちさせるには、インプラント周囲炎を防ぐことがとても重要です。
アフターフォローも含めて、しっかりと患者様のインプラント治療を行います。
ホワイトニング
ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニング、デュアルホワイトニングがあります。
患者様のライフスタイルに合わせた方法を選んで、より快適に歯を白くしましょう。
入れ歯・義歯
義歯は保険診療と自費診療どちらもお選びいただけます。
当院では保険診療でも、使いやすい精密な義歯をお作りしています。
それでもどうしても痛みや違和感が強い場合は、自費診療をおすすめしています。
ライフスタイルに合わせてご相談ください。
訪問歯科
当院では、歯科の外来に通うのがむずかしい方のために、訪問歯科を行っています。
訪問歯科では、一般的な虫歯治療、歯周病治療、義歯治療などが行えます。
外来に通うのがつらいと感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。
日程や内容を調整いたします。
当院のご紹介
ABOUT US
ピアシティ大利根歯科
- 住所
-
〒349-1134
埼玉県加須市北下新井104-2
- 最寄駅
-
栗橋駅より車で7分
- 駐車場
-
有り(施設駐車場)
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
09:30〜13:00 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ✕ |
14:30〜18:30 | ● | ● | ● | ● | ● | ● | ▲ | ✕ |
- お電話でのお問い合わせ
-
0480-78-0888
- 初診の方はこちら24時間受付