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顎関節症

こきっという音、気になっていませんか

顎を押さえる女性

顎の開閉を行う際に、「こきっ」という音がする方はいらっしゃいませんか。
もしかしたらその音は、顎関節症によるものかもしれません。

顎関節症とは顎関節周辺に起こる不調の総称で、原因もさまざまです。
そのため解決法や治療方法も多岐に渡ることが多く、どのように治療したらよいか分からないという患者さまも多くいらっしゃいます。

しかし顎関節症は決して治らない病気ではありません。
正しく原因を把握し取り除けば、治癒が可能です。
まずは我慢せずに歯科医院に相談しましょう。

こちらのページでは顎関節症の内容についてご紹介しています。

目次

こんなお悩みありませんか?

  • 顎の開閉時にこきっと音がする
  • 朝起きる時に顎がだるい
  • 歯ぎしりをしていると家族に指摘された
  • 顎の周辺が痛い
  • 顎関節症を治療したい
  • 顎関節症用のマウスピースを作りたい

顎関節症の特徴

顎関節症の原因も、顎関節症の特徴も多岐に渡ります。
基本的には顎関節周辺の痛み顎運動障害などの総称と考えるとよいでしょう。
また、原因や特徴が多岐にわたることから治療法もその方それぞれに合ったものを選択していただく必要があります。

顎関節症の特徴

顎を押さえる人

●顎の開閉時に音がする

顎関節症の症状の中でとても特徴的なのが、口の開閉時に起こる「こきっ」という音です。
これは関節円板という、顎の骨のクッションの役割をする軟骨が前にずれ、急激に戻ったことによって起こる音です。

この音があるからといって顎関節症とはいえませんが、リスクはとても高いと考えてよいでしょう。

●開口障害がある

関節円板が前にずれたままになって戻らないと、大きく口を開けることができません。
また、顎関節の周りの靭帯や筋肉に炎症があっても開口障害が起こります。

●顎関節周辺が痛い

何もしなくても顎関節周辺が痛い方は、顎関節症の可能性があります。
顎関節周辺は、筋肉、靭帯などさまざまな組織が集まっています。
そして直接は結合していない上顎骨下顎骨をつなげています。
下顎骨は上顎骨にぶら下がっているだけの状態のため、強い力には弱く、外傷や衝撃などによって炎症が起こりやすい部位といえます。

●顎が外れやすい

顎が外れやすい方も顎関節症に注意が必要です。

●首の痛みや耳鳴りなど

原因不明の首の痛み耳鳴りなどがある場合も、顎関節症が原因の可能性があります。
関節周りの筋肉の緊張は時に首や肩だけでなく背中の方にまでおよぶこともあります。

顎関節症の原因

顎の模型

●顎関節の脆弱性

顎関節症は「多因子説」といってさまざまな原因によって引き起こされる病気だと定義されています。
原因の一つに顎関節の元々の強さが関わっているといわれていいます。

顎関節症は、顎のしっかりした西洋人に少なく、華奢なアジア人に多い、また男性より女性に多いことから、この説には信憑性があると考えられます。

●かみ合わせなどの問題

かみ合わせに問題があると、その分顎関節に負担が行きます。
過蓋咬合オープンバイト下顎前突などが、顎関節に負担がかかりやすいかみ合わせといえます。

●急激なストレス

急激なストレスと一緒に歯周病が発症するように、顎関節症もストレスによって引き起こされることがあります。

●外傷

顎関節は骨と骨で結合されているわけではないため、外からの力に弱い構造となっています。
スポーツでぶつかってしまった、事故にあったなどの理由で顎関節症を発症する方もいらっしゃいます。

●歯ぎしり、食いしばり

夜間の歯ぎしり食いしばりは無意識下に行われるため、起床時の3倍から4倍もの力がかかるといわれています。
また歯ぎしり食いしばりを行う方は、癖になっている方が多いため、顎関節に蓄積されるダメージは大きくなりがちです。

●その他片側かみなどの悪癖

その他、片側かみ頬杖うつぶせ寝などの癖が顎関節症の原因になってしまうこともあります。

顎関節症を放置するリスク

少し時間が経てば痛みが治る、我慢できないほどの痛みじゃないなどの理由で顎関節症を放置することはよくありません。
顎関節症は放置してしまうと、口が開かなくなってしまうなどの機能面での重大な症状にいたってしまうこともあるため早めの治療が大切です。

問題の起こっている場所によってリスクが違う

歯ぎしりしながら寝る女性

●痛みや炎症が広がる

顎関節症を放置すると痛みや炎症が広がってしまう可能性があります。
ご自身で気をつけて安静にしていても、夜間の歯ぎしり食いしばりなどが原因になっている場合は、意識してやめることはむずかしいため歯科医院に相談することが大切です。
また、顎の筋肉が緊張状態になるため、すぐ近くにある首や肩の筋肉も緊張し、肩こりや首のこりを引き起こします。

●食事が摂りにくくなる

開口障害などが起こってくると、口が開きにくくなり、食事を摂るのがむずかしくなることがあります。
またかむ時に痛みを感じてしまうと、消化や栄養吸収にとっても良くありません。

●関節円板の障害

お口を閉じて、こきっと音がする状態では、関節円板は何とか元の状態に戻っています。
しかしこの関節円板が完全に元の位置に戻らなくなってしまうことがあります。

そうすると上顎骨に下顎骨が直接触れることになってしまい、骨自体に炎症が起き、手術などの外科処置を必要とするケースに至ることも少なくありません。

顎関節症の代表的な
治療期間・治療過程

顎関節症の治療法

マウスピースを装着する人

●安静

顎関節症の治療でまず一番大切なことが安静を保つことです。
関節靭帯や筋肉の痛みは、基本的に捻挫や筋肉痛と似ている為、安静にすれば治癒することが多くあります。

また関節の異常では、炎症の起こっている部位に余分な力が加わらないようにする必要があります。
固いものをかみしめたりしないように注意する必要があります。

●治療用のマウスピース

歯ぎしり食いしばりをしている方は、その力から自分の歯や顎関節を守る必要があります。
夜間にはめる歯ぎしり食いしばり用のマウスピースで、顎関節にかかる力を減らします。

●開口訓練

お口を大きく開けて指が縦に3本入る状態が健全な顎関節の状態です。
なるべくそれに近づけるように、お口をストレッチします。
お口の中に指を入れ上下に少しずつ開く練習を行います。

●咬合調整

どこか強く当たっている歯によって、かみ合わせのバランスが崩れ顎関節症を引き起こしている場合は、かみ合わせの高さを調整します。

●癖の除去

片側かみ頬杖などが顎関節症の原因になっている場合は、癖の除去を行います。

顎関節症の治療期間・治療過程

レントゲン撮影の様子

●マウスピースと開口訓練

まず、レントゲンを撮って顎関節の状態を確認します。
型取りを行い、開口訓練のレクチャーをします。
1週間後、マウスピースが完成します。

1~2回のご来院、1~2週間程度で処置が終わった後、ご自宅で訓練を続けていただきます。

●咬合調整

1~2回のご来院、1~2週間程度で処置が終わります。

●癖の除去

様子を見ながら癖を除去します。
その方によって1年以上かかることもあります。

顎関節症に対するセルフケア・予防

顎関節症は歯科医院での治療と同じくらい、ご自宅でのセルフケアが大事になります。
日常の小さなことから気をつけられることを見つけ、顎関節症のケアや予防しましょう。

小さな積み重ねが大切

開口訓練をする女性

●開口訓練

当院では、顎関節症の患者様に対する開口訓練のレクチャーを行っています。
レクチャーを行った後は患者様ご自身で開口訓練を行っていただくことになります。
小さな積み重ねで少しずつお口を開きやすくしていただきます。

●癖の除去

片側かみや頬杖など癖の除去で顎関節症の治癒が見込める場合は、患者さまご自身で改善を行っていただくことが重要です。

●筋肉のマッサージ

筋肉のマッサージも朝晩数分ずつでも行うことで、筋肉の緊張を取り去ることができます。

●ストレスをためない

顎関節症はストレスと密接な関係にあるといわれています。
歯ぎしり食いしばりなどもストレスから引き起こってしまうことも多いため、普段の生活からストレスのない状態を心がけることが大切です。

よくある質問

顎関節症は治りますか。

顎関節症はさまざまな原因によって起こるため、原因を取り除けば治癒できる可能性があります。
また筋肉や靭帯の炎症の場合は、他の体の部位と同じく炎症が収まれば痛みがとれることも多いです。

痛みがある時の食事はどのようなものがよいですか。

なるべく柔らかいものを食べ、顎を酷使しないようにしましょう。
また、開口障害がある時には小さく切ったものを食べるとよいでしょう。

マウスピースを作ってもらえますか。

当院ではマウスピースをお作りしています。
就寝時に装着していただくと、歯ぎしりや食いしばりなどの力から顎関節を守れます。

自分ではどのようなことに気をつければよいですか。

悪癖などを行っていると指摘された時は、無くすことに努めましょう。
しかし無意識でやっている癖はなかなか気づけないこともあります。
そのため張り紙やストップウォッチなどを使用し、癖に頻繁に気づけるようになるとよいでしょう。

子供にも顎関節症はありますか。

お子様にも顎関節症が起こることがあります。
ただ永久歯交換期に起こる歯ぎしりは、永久歯の高さを調節しているものともいわれるため、顎関節の原因にはなりにくいと考えてよいでしょう。

歯医者での治療後、顎関節周辺が痛むようになりました。

歯科医院でつめものやかぶせものを入れた後に、額関節が痛むようになる方もいらっしゃいます。
歯科医院で咬合調整をしてバランスの良いかみ合わせを取り戻せば、自然に痛みが治癒することも多いです。

痛みがある時の対処法を教えてください。

顎関節を使いすぎないように安静にしましょう。
またもし冷やす時は氷などを使わず、水で濡らしたタオルなどで周辺を冷やすとよいでしょう。

歯ぎしりや食いしばりに対する対策を教えてください。

歯ぎしり、食いしばりはストレスから起こっていることも多いといわれています。
そのためストレスをためない生活習慣が大切です。
また、鼻疾患などがある方はそれにより歯ぎしり食いしばりが起こっているケースも考えられます。

スポーツなどで顎関節を痛めた時はどうすればよいですか。

スポーツなどで顎周辺を負傷した時、傷などは治癒したと思っても顎関節症の症状が長く残ることも考えられます。
そのままにしてしまわず歯科医院にかかりましょう。

こきっという音がするだけで顎関節症ですか。

音がするからといって全てが顎関節症とは限りません。
痛みや口が開けにくいという場合には当院にご相談ください。

著者 Writer

著者画像
竹前 力
生年月日:昭和56年9月5日
血 液 型:B型
出  身:長野県

ひとこと:子供のころ歯医者で痛い思いをしたため患者様にはなるべく優しい治療を心がけています。

●経歴
平成19年3月
 東京歯科大学卒業
平成19年4月
 歯科医院にて臨床研修
平成22年4月
 島根大学歯科口腔外科勤務
平成22年4月
 歯科医院勤務
平成29年11月
 ピアシティ大利根歯科開院

●所属学会
口腔外科学会
顎顔面インプラント学会

MEDICAL

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一般歯科には、虫歯治療、歯周病治療、義歯治療があります。
保険診療の範囲内で、患者様のご希望に沿った治療を行います。

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予防歯科に重要なのは定期検診です。
定期検診に通って、虫歯や歯周病になる前にケアしておく必要があります。
3か月に1度の検診にお越しください。
もしお時間がない場合は、半年に1度でも、通うのをやめないことが大切です。

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注意すべき点がそれぞれの年齢によって異なるため、その時期に合った治療法や予防法を選択するようにしましょう。

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もし歯並びをコンプレックスに感じている方は、ぜひ1度当院にご相談ください。

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口腔外科の領域は、患者様が思っていらっしゃるより広く、当院でも、口内炎の治療、顎関節症の治療、親知らずの抜歯などを行っています。
むずかしい処置は総合病院の口腔外科へのご紹介になります。

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当院の審美歯科では、審美補綴とホワイトニングの治療を行っています。
患者さまときちんとゴールを見据え、イメージを共有することで理想通りの仕上がりになるよう力を尽くしています。

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当院では安心、安全に配慮したインプラント治療を行っています。
インプラントの寿命を長持ちさせるには、インプラント周囲炎を防ぐことがとても重要です。
アフターフォローも含めて、しっかりと患者様のインプラント治療を行います。

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患者様のライフスタイルに合わせた方法を選んで、より快適に歯を白くしましょう。

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当院では保険診療でも、使いやすい精密な義歯をお作りしています。
それでもどうしても痛みや違和感が強い場合は、自費診療をおすすめしています。
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訪問歯科では、一般的な虫歯治療、歯周病治療、義歯治療などが行えます。
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日程や内容を調整いたします。

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