口内炎は口腔内にできる炎症です
ストレスや疲れが溜まった時など、口腔内にぷつんと白い潰瘍ができることはありませんか。
これは口内炎の中でもアフタ性口内炎と呼ばれるものです。
口内炎にはさまざまな種類がありますが、最もよく見られるのがこのアフタ性口内炎です。
2週間程度で治癒するため、特に歯科医院にかかる必要がないと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし時には口内炎だと思っても、口内炎と区別のつきにくい前癌病変などの可能性もあります。
口内炎の治りが悪かったり、いつまでも繰り返したりする場合は歯科医院に相談しましょう。
こちらのページでは、口内炎の内容についてご紹介しています。
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目次
こんなお悩みありませんか?
- 口内炎ができやすい
- 口内炎の種類について知りたい
- 口内炎の予防方法を知りたい
- 口内炎と癌の違いについて知りたい
- 市販の口内炎の薬について知りたい
- 口内炎にレーザーが効くのかどうか
知りたい
口内炎の特徴・原因
口内炎にはいくつかの種類があります。
多くはアフタ性口内炎ですが、その他の口内炎もよくみられます。
口内炎と癌、前癌病変の区別は歯科医師でないと付きにくいことも多いため、早めに相談することが大切です。
口内炎の特徴
●アフタ性口内炎
一番よく見られる口内炎です。
白っぽい小さな潰瘍で、周りが赤くなった状態です。
頬の裏、舌の上、唇の裏などさまざまな箇所にできます。
しみや食べ物による痛みなどが起こります。
基本的に2週間程度で治癒しますが、1度治癒してもストレスなどで、繰り返しできる場合もあります。
●カタル性口内炎
義歯が当たることによる刺激やその他熱い飲み物などの、外的刺激によって起こる口内炎です。
赤く炎症が出たり、粘膜の表面が白く濁ったりします。
腫れをともなうこともあり、アフタ性口内炎とは違うひりひりとした痛みが出ます。
●ヘルペス性口内炎
ヘルペスウイルスによる口内炎です。
ヘルペスウイルスは1度感染すると神経節に潜み、体調が悪化すると口内炎のような症状を引き起こします。
初期感染の時には、口中にヘルペスが現れることもあります。
再発の時は唇の端の方だけなど軽い症状で済む方もいます。
●カンジダ性口内炎
体の抵抗力がなくなると、カンジダという真菌が口の中で増殖します。
最もよく見られるのが舌や頬の表面に白い斑点状が付着する状態です。
表面に強く付着しているわけではないため、歯ブラシや指で触るとすぐに剥がれ落ちてきます。
炎症などはほとんどありません。
カンジダ菌自体に問題があるというよりは、抵抗力が著しく落ちたサインという意味合いで、注意が必要です。
●癌や前癌病変とは
その他、白板症や紅板症など、口内炎と区別のつきにくい前癌病変というものがあります。
これは癌ではありませんが、癌に変化する一歩手前のような状態で、注意が必要です。
歯科医師でなければ見分けるのがむずかしいものもあるため、いつもと違う口内炎を起こしたら歯科医院にかかることが大切です。
また、癌も見分けがつきにくいだけでなく、悪性かどうかについて検査が必要なため、歯科医院に早く相談しましょう。
口内炎の原因
●ビタミン、ミネラル類の不足
アフタ性口内炎は、ビタミンミネラルが足りない時に起こることがあります。
サプリメントで摂取しても構いませんが、できればバランスの良い食事できちんと補いたいものです。
●睡眠不足やストレス
睡眠不足やストレスが要因となりアフタ性口内炎を発症することが多くあります。
規則正しい生活を意識して睡眠不足やストレスなどをなるべく遠ざける必要があります。
またヘルペス性口内炎もこのような睡眠不足やストレス、病中、病後などに起こりやすくなります。
●入れ歯などが当たる
カタル性口内炎は、別名外傷性口内炎ともいいます。
そのため、義歯が当たる、適合の悪い補綴物が当たる、熱い食べ物や冷たい食べ物の刺激があるなどの状況で起こりやすいといえます。
口内炎を放置するリスク
口内炎を何度も繰り返す方は、口内炎にかかっても「またこんなものか」とあまり気にしないこともあるかもしれません。
しかし口内炎は、時に癌や前癌病変と間違えることもあるため、注意が必要です。
癌との区別が大切
●口腔がんなど病気の可能性を見落とす
口腔内の細胞は2週間ほどで入れ替わりますが、それでも痛みが引かない場合は癌や前癌病変の可能性があります。
口内炎だからと放置せず、痛みが引かない時は歯科医院に相談するようにしてください。
●食事などが摂りにくいことも
口内炎の種類や状態によっては、痛みで食事が摂りにくいこともあるかもしれません。
痛みが強い時が続く時は歯科医院に相談しましょう。
●ヘルペスは感染力が強いため注意
ヘルペスは感染力がとても強いため、ヘルペス性口内炎が出たら周囲の人にうつさないように注意して下さい。
また初めて感染した時は、高熱が出たり口中に潰瘍が出来たりすることがあるため、注意が必要です。
口内炎の代表的な
治療期間・治療過程
特に問題のない口内炎は、2週間程度で治癒します。
そのため、処置を必要としないことも少なくありません。
もしどうしても早く治したい場合は、歯科医院で処置を行うこともできます。
口内炎の治療法
●視診
歯科医師が、視診で大きさや悪性かどうかを確認します。
その場で悪性と判断することはできませんが、疑いがある時は近くの総合病院へのご紹介となります。
●軽傷の場合
アフタゾロンというステロイド系の軟膏を塗ります。
炎症が治まって、痛みが早くひきます。
アフタ性口内炎の基本的な治療法です。
また、ご自宅用に処方も可能です。
●重傷の場合
レーザーを当てると、治癒が早まります。
しかし、レーザーを当てる痛み自体が強い場合はおすすめできないケースもあります。
●痛み止めの処方
もしどうしても痛みが強い場合は痛み止めを処方することもできます。
ご相談ください。
口内炎の治療期間・治療過程
●ご来院での治療
どの処置でも基本的に1~2回のご来院、1~2週間程度で処置が終わります。
●ご自宅での薬の塗布
薬がなくなるまで塗布する必要はありません。
口内炎が消失したら塗布をやめていただいて構いません。
口内炎に対するセルフケア・予防
口内炎に対してできるセルフケアは、清潔を保つこと、痛みをおさえること、塗り薬の使用などです。
特に原因がわかっている場合は、歯科医院にご来院せずに治す方もいらっしゃいますが、いつもと様子が違うなと思ったらセルフケアで済ませず歯科医院に来院することを考えましょう。
食事もセルフケアになる
●刺激物を避ける
辛いものや熱すぎるものは痛みをひどくする可能性があるため、口内炎がある時は避けましょう。
●ビタミンを摂る
口内炎はビタミンB群などの不足によって起こります。
ビタミン B 群を多く含むレバー類、さんまなどの魚、チーズ、納豆などの食品を摂るとよいでしょう。
食事を整えてビタミン類を補給できるのが一番良いのですが、それがむずかしい場合はサプリメントなどで補給する方法もあります。
●軟膏の塗布
歯科医院にご来院いただき塗り薬を処方することが一番ですが、口内炎をいつも繰り返している方は市販薬で済ませても問題がないケースもあります。
特にアフタ性口内炎やヘルペス性口内炎を繰り返している方の中には、どのタイミングで早く薬を塗れば治るのかお分かりの方もいらっしゃると思いますので、市販薬で対応されている方も多いでしょう。
●お口の中の清潔を保つ
義歯性の口内炎などは、お口の中を清潔に保つのが大切です。
さらに炎症を広げてしまわないために丁寧にブラッシングし、うがいできれいに洗い流すとよいでしょう。
よくある質問
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口内炎を繰り返す時はどうすればよいですか。
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口内炎を繰り返す時は、普段から栄養バランスを良くしたり、ストレスを上手く解消したりするように気をつけましょう。
また清潔を保つことも大切です。
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口内炎が痛くて食事が摂りにくい時はどうすればよいですか。
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刺激の強い辛いものや熱いものを摂るのを避け、柔らかいものや味の薄いものをとるように気をつけましょう。
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歯ブラシなどのセルフケアで気をつけるべきところはありますか。
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ブラッシングは、直接歯ブラシが当たってしまわないように避けて行うとよいでしょう。
また強い清涼剤が含まれた歯磨き粉は、痛みのもとになってしまうかもしれません。
つらい場合は歯磨き粉なしでブラッシングを行いましょう。
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市販の薬を使用してもよいですか。
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口内炎を繰り返していて、いつもと同じような症状がある方は、市販薬を使用しても問題がない場合があります。
しかし癌など病変と見誤らないように、いつもと違うなと思ったら必ず歯科医院を受診してください。
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口内炎がどのくらい続いたら歯科医院を受診すればよいですか。
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通常口内炎は2週間程度で治癒します。
それ以上続く時は悪性のものの可能性も考えられます。
お早めに歯科医院にご相談ください。
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外傷性口内炎がある時は、義歯を外していてもいですか。
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当たってしまってどうしても痛い時は外していても構いませんが、長い間外していると義歯が入らなくなってしまう危険があります。
そのためなるべく早く歯科医院を受診してください。
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ビタミン以外にどのような栄養素を意識して摂ればよいですか。
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ビタミン以外では亜鉛などのミネラルをバランスよく取ると、皮膚の再生を助けてくれます。
普段からバランスの良い食事を心がけましょう。
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癌などの悪性のものとどのように見分けるのですか。
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一般の歯科では疑いについてはいえますが、確定診断まではできません。
確定診断は総合病院での組織検査の後になります。
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矯正中に口内炎ができたらどうすればよいですか。
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マウスピース矯正など外すことができる矯正装置でも、時間通りに装着してしないと歯が思い通りに動かない原因となってしまいます。
矯正装置が当たらないようにするワックスがありますので相談ください。
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カンジダ性口内炎で痛みは出ますか。
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カンジダ性口内炎では、痛みがない場合がほとんどです。
そのためカンジダ性口内炎でカンジダ自体が問題となることは少ないです。
しかし、大変免疫力が下がっている状態であることが問題なため、総合病院を受診する必要があるかもしれません。
著者 Writer
- 竹前 力
- 生年月日:昭和56年9月5日
血 液 型:B型
出 身:長野県
ひとこと:子供のころ歯医者で痛い思いをしたため患者様にはなるべく優しい治療を心がけています。
●経歴
平成19年3月
東京歯科大学卒業
平成19年4月
歯科医院にて臨床研修
平成22年4月
島根大学歯科口腔外科勤務
平成22年4月
歯科医院勤務
平成29年11月
ピアシティ大利根歯科開院
●所属学会
口腔外科学会
顎顔面インプラント学会
診療案内
MEDICAL
一般歯科
当院の一般歯科についてのご案内です。
一般歯科には、虫歯治療、歯周病治療、義歯治療があります。
保険診療の範囲内で、患者様のご希望に沿った治療を行います。
予防歯科
予防歯科に重要なのは定期検診です。
定期検診に通って、虫歯や歯周病になる前にケアしておく必要があります。
3か月に1度の検診にお越しください。
もしお時間がない場合は、半年に1度でも、通うのをやめないことが大切です。
小児歯科
お子様の歯は大人の歯と違い、虫歯になりやすいという特徴があります。
注意すべき点がそれぞれの年齢によって異なるため、その時期に合った治療法や予防法を選択するようにしましょう。
矯正歯科
矯正治療は一般的に審美面の治療だと思われがちですが、かみ合わせなどの機能面を整えることもゴールの1つです。
もし歯並びをコンプレックスに感じている方は、ぜひ1度当院にご相談ください。
口腔外科
口腔外科の領域は、患者様が思っていらっしゃるより広く、当院でも、口内炎の治療、顎関節症の治療、親知らずの抜歯などを行っています。
むずかしい処置は総合病院の口腔外科へのご紹介になります。
審美歯科
当院の審美歯科では、審美補綴とホワイトニングの治療を行っています。
患者さまときちんとゴールを見据え、イメージを共有することで理想通りの仕上がりになるよう力を尽くしています。
インプラント
当院では安心、安全に配慮したインプラント治療を行っています。
インプラントの寿命を長持ちさせるには、インプラント周囲炎を防ぐことがとても重要です。
アフターフォローも含めて、しっかりと患者様のインプラント治療を行います。
ホワイトニング
ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニング、デュアルホワイトニングがあります。
患者様のライフスタイルに合わせた方法を選んで、より快適に歯を白くしましょう。
入れ歯・義歯
義歯は保険診療と自費診療どちらもお選びいただけます。
当院では保険診療でも、使いやすい精密な義歯をお作りしています。
それでもどうしても痛みや違和感が強い場合は、自費診療をおすすめしています。
ライフスタイルに合わせてご相談ください。
訪問歯科
当院では、歯科の外来に通うのがむずかしい方のために、訪問歯科を行っています。
訪問歯科では、一般的な虫歯治療、歯周病治療、義歯治療などが行えます。
外来に通うのがつらいと感じた方は、ぜひ一度ご相談ください。
日程や内容を調整いたします。
当院のご紹介
ABOUT US
ピアシティ大利根歯科
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